ウォーキングトレーナー、M.MOWBRAY SPORTSアンバサダーの池田ノリアキ氏解説による「靴の選び方」新シリーズです。今回は以前よりたくさんのお声をお寄せいただいておりました、「子どもの靴選び」についてです。
子どもの靴選びについて、こんな疑問はありませんか?
・靴選びの基準って?
・高い靴を選べば正解?
・サイズが合うってどこをみたらいい?
この記事を書いている筆者も1歳の子どもがおりますが、きちんと理解できてはおりません。それゆえに、靴のデザインと価格のバランスなどで決めてしまうことも…。
子どもの成長は早く、足もすぐ大きくなります。せっかく購入した靴もすぐにサイズアウトしてしまいます。少し大きめを買って履いてもらおう…という考えにも繋がりますよね。
子どもの足にあった、履きやすい靴を選んであげた方がよいことは分かっていても、その理由が明確になることで「子どもの靴」も意味を持って、選びやすくなるかもしれません。
正しい靴選びが、子どもの発育にもよい効果に繋がるのは、なぜ?今回の講義では、「子どもの発育と運動の密接な関係」についてお話いただきました。
それでは、池田さん!解説よろしくお願いいたします。
今回は、「正しい子どもの靴選び」をお伝えする上で、ぜひ知っていただきたい「子どもの発育と運動の密接な関係」を解説します。重要な基礎知識なのでぜひご一読ください。
※参考:ASICS KIDS SHOES
子どもの成長を理解する上で、有名な「スキャモンの発育曲線」があります。
神経系の発育は12歳でほぼ100%、とくに5~6歳頃までに80%もの急成長で著しく発達、さまざまな神経回路が形成されていく大切な過程です。
神経系はその回路が一度完成すると消えにくいと言われています。例えば、自転車に乗れるようになると、何年間ブランクがあってもスムーズに乗れます。また、音楽の「絶体音感」などもこの時期に身に付けられると言われます。
この大切な時期に神経回路にいろんな刺激を与え、その回路を張り巡らせること、さまざまな動きを経験することは重要であり、この時期の運動は脳の発達と非常に強い関係があるため大切です。
幼児運動教育の世界的権威であり人間能力開発研究所設立者、米国のグレン・ドーマン博士は「運動することは脳を鍛えること」を提唱、幼少期の運動は脳の発達と密接な関係があり、人間の重要な6つの機能「視覚・聴覚・言語・手・触覚・運動」は、1本のヒモで結ばれた6つの球のようなものです。
「運動」という1つの機能を引き上げれば、言語などその他の機能も連動して上がっていくと言われています。あらゆる運動の基礎である「歩くこと」「走ること」が子どものあらゆる能力の基礎を築いてくれるということです。
つまり、子ども達は、動きやすい靴を履くことで自然に運動意欲が高まり運動量も増えていきます。
動きやすい靴を履くこと=自然に運動意欲が高まり運動量も増えていく
運動による刺激は、子どもの持つ無限の可能性を引出し、心身を健やかに成長させる上で欠かせないものです。そのため子どもの靴は、歩く・走るといった身近な運動を快適に出来る運動靴が不可欠です。
参考)人間能力開発研究所HP: グレン・ドーマン – 人間能力開発研究所
http://iahp.jp/about-glenn-doman
子どもの成長と発育を理解して、足に合った靴選びも保護者の大切な役割と考えられますね。
今回の講義はいかがでしたか?「子どもの発育と運動の密接な関係」について理解を深めていただけたと思います。次回は、正しい子どもの靴選び「子どもの成長と靴の役目」編をお届けいたします。
ウォーキングトレーナー、M.MOWBRAY SPORTSアンバサダー 池田ノリアキさんの次回の講義もお楽しみに!